2012年4月29日日曜日

ILSI Japan 日本の食生活と肥満研究部会


栄養健康研究会 【日本の食生活と肥満研究部会】
部会の目的

1.

  日本は他の先進国と比較すると太った人が少ないといわれているが、そのひとつの要因として「食生活」に特徴があるのではないかと考えられる。そこで、「肥満タスクフォース」の成果を土台として日本特有の食習慣と肥満との関係を更に調査研究する。合わせて生活習慣病と食習慣との関連性についても考察する。

2.

  調査研究の成果を日本および世界の肥満対策に向け提言する。国内では日本政府が取り組んでいる「食育」に対して肥満防止の観点から発言する。またILSI本部・各支部の活動と協調して世界の肥満対策の推進に寄与する。

これまでの主な活動

1.

  上記目的達成のため、下記3つの分科会を作成し、分科会ごとでの活動を中心に行い、全体会(部会)で進捗を確認、問題点の共有化を進めてきた。

2.

  第4回ライフサイエンスシンポジウムを平成21(2009)年2月17日(火)に、ILSI Japan総会の後に開催した。

3.


不安と黒人
  各分科会から提案された外部講師ならびに部会員による講演内容および研究報告のとりまとめとして、各分科会で科学雑誌等への投稿を行い、その後、部会としてのまとめを考えている。

※本活動内容を、ILSI Japan Report Seriesとして2011.12に発刊しました。

    詳しくはこちらをご覧下さい。
発酵製品の多様性分科会
分科会の目的
 日本の食文化の特徴の一つに、多種多様な発酵食品の摂取が挙げられる。本分科会では国内、海外の発酵食品の特徴を各方面から調査することにより、日本と欧米諸国の発酵食品文化の違いを見出し、肥満との関連を検討する。

主な報告・まとめ

1.

  日本の「調味料としての発酵食品」、「植物由来の発酵食品」に着目した。 日本食の特徴として、味噌、醤油、だし素材などに多様な調味料として発酵食品が使用され、その中に存在するグルタミン酸やヒスチジンなどの成分が満腹感を促進し、肥満を予防する作用の可能性が示唆されつつある。

2.


音声言語病理学のための審査官のNCボード
  乳酸菌を中心とした漬物および納豆などの発酵食品の多様性が味覚や風味に与える影響やヒトの健康(抗肥満作用)に果たす機能性にも多様性があることが考えられている。
脂質の種類分科会
分科会の目的
 他の先進国と比較して太った人が少ないと言われるわが国ではあるが、国内に目を向けると国をあげて肥満対策に取り組んでいる。肥満は食事中の油が諸悪の根源であるというイメージを持つ人々が多い。脂質の過剰摂取は肥満を招くが、脂質の摂取は栄養上、また精神上(食事の美味しさに関与)に重要な栄養素である。
 我々は、肥満と脂質の量と質と美味しさの関係について調査し、現代日本人に適した(日本食における)脂肪摂取のあり方(量と質)を提言する。

主な報告・まとめ

1.

  ここ数年、過体重者の割合が増加し続けている原因として短絡的に「脂質悪玉論」が根強く存在していることに問題意識を持ち、文献調査、並びに専門家へのインタビューを通じて問題整理を行った。

2.

  肥満と脂質摂取が直接関与を示す調査研究は無く、日本人の現在の脂質摂取は妥当な数字である。

3.


アパラチアの肥満
  肥満は複合的要因の結果であり、第一の要因は運動不足であると思われる。但し、脂質はエネルギー密度が高く、おいしく習慣性があることは否めない。一方、健康維持には重要な栄養素の一つであり、欠乏は重大な弊害を及ぼすことも含め、正しい情報を国民に提供しなければならない。
食事の量分科会
分科会の目的
 本分科会では、「日本が他の先進国と比較すると太った人が少ない理由」として、
 

(1)

 「日本は、欧米と比較して食事の量、カロリーの摂取量が少ない」
   

(2)

 「日本人が考えるサービングサイズが少ない」
   

(3)

 「日本人のPFCバランスが肥満予防に良い」
という仮説を立て、検証を行う。

主な報告・まとめ

1.


  食事の量に関する要因に焦点を当て、既存情報(食材の消費量、マクロ栄養素の摂取量、ソフトドリンクの摂取量)と過体重者の割合(国レベル)とで相関を調査した結果、過体重者の割合と炭酸飲料の摂取量が正の相関を示し、魚介類や卵の摂取量が負の相関を示した。さらに、炭酸飲料と肥満との関連について文献調査したところ、少なくとも成人を対象とした介入試験の結果は炭酸飲料中の糖が肥満に関与することを示唆するものであった。

2.

  日本では、主食の米は甘みよりも塩味との相性がいいこと、炭水化物の摂取量が多いため食後に糖分を求めないことなどが理由として考察される。

3.

  国際共同研究INTERMAP疫学調査(男性)を用いて、生活リズムおよび食事バランス、つまり、一日の朝昼夕食の三大栄養素ごとのエネルギー摂取量およびその割合および生活リズムと肥満(BMI)との関連を検討した。その結果、BMIは身体活動レベルと有意な正の相関、最終食事時刻と有意な負の相関が見られた

4.

  日本人男性の肥満との関連は、夜遅く食事をする習慣よりも、夕食での脂肪エネルギー、動物性タンパク質エネルギー比率の高い食事が関連しているものと考えられた。

(2011年12月)



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